龍くんの部屋が片付いたところで、

高校3年生への進級をかけた戦いが始まった。

 

 

 

本人は数靴噺電気壊滅的だと言っていたが、

物理と化学も、知識がほぼ無の状態だということが発覚。

 

 

課題が多過ぎる。

 

 

 

それでいて志望校は、

お父さんと同じ慶応義塾大学。

 

 

 

これは困った。

 

無理なのは本人も解っているくせに、

ただ、駄々をこねている17才・・・。

 

 

 

だけど、心の底では助けて欲しいのだ。

 

 

 

実は龍くんは本を読むセンスがあるので、

文系が向いている。

 

 

もし、こちらの言う事を素直に聞いてくれるのであれば、

即刻理系をやめて文系に変わることを勧めるだろう。

 

しかしそれは龍くんの医学部に行きたいという夢を諦めてもらわなければならない。

 

 

 

これは非常に悩んだ。

 

時間がない。

 

 

 

とりあえず、

「人を動かす」っていうロングセラーの本を読んでみた。

 

 

 

 

 

 

 

これがドンピシャ☆


プライドの高い人の動かし方が書いてある。

 

 

一番欲しい内容だ。

 

 

 

分厚い本だが要約すると、

 

「人は正しさで動くのではない、

人は重要感を求めて動くのだ」

 

っていうこと。

 

 

 

なるほど、

龍くんに足りてないのは重要感なのだ。

 

 

だから頑張るための正しさや理由をどんなに説明しても、

効果はないのだ。

 

 

龍くんは家でも学校でも怒られすぎて、

劣等感ばかりが雪だるま式に大きくなってしまっていた。

 

 

 

でも本当は、

心の中でこう叫んでいるのだ。

 

 

 

「オレは、


存在してもいい!」

 

 

 

その思いが空回りして、

重要感に飢えているからこそ、

東大だとか慶応だとかってブランドになびいてしまっているのだ。

 

 

 

僕は言葉を慎重に選び、

こう言った。

 

 

 

 

「先生の尊敬する人はね、

だいたい学生の時に成績が悪かった人ばかりなんだ。

 

ジョンレノンも、アインシュタインも、松井秀喜も、坂本龍馬も。

 

龍くんもきっと凄い才能がある人だから、

学校の成績っていう枠じゃ測れないんだろうな。

 

ある意味かっこいいよ」

 

 

 

 

「嫌みっすか?」

 

 

 

 

「いいね〜、たまに卑屈なところもいつか役立つさ!」

 

 

 

 

龍くんはまんざらでもない表情だった。

 

というのも、

龍くんは実は絵がすごく上手なのだ。

 

 

 

赤点のオンパレードの中、

美術だけ飛び抜けて成績がよく、

常に90点以上をとっているのだった。

 

 

 

これが実際に龍くんが描いた絵だ。

 

 

 

 

 

 

 

お母さんを描いた絵もとても上手で、

壁に誇らしげに飾ってあった。

 

母の日に贈ったものだそうだ。

 

 

 

 

文系に転向することを勧めるのは、

もう少し重要感を温めてからにしよう。

 

 

北風と太陽でいう、

 

太陽の作戦だ。

 

 

 

自分から文系にしますと言い出す感じに持っていければ理想的だ。



まずは、受験科目には現れない龍くんのいいところを見つけて、

大げさに褒める。

 

これを根気よく続けよう。

 

 

 

なんとか高校3年生に進級できたら、

そのタイミングで文転だ!

 

 

とはいえ期末試験はすぐそこ。

 

なんとかせねば!

 

 

 

 

そんな時に事件はおこった。

 

 

 

 

ある日、授業のために龍くんの家に伺うと、

壁に飾ってあった

 

お母さんの絵が

 

ビリビリに

 

破かれて


いる・・・!!

 

 

 

 

 

果たして、

何が起きたのだろう????

 

 

 

 

そして死んだ魚の目の龍くん・・・。

 

 

 

 

次回に続く!

 


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